2018年1月22日月曜日

黒ひよこ豆と干しダラの生パスタ 黒ひよこ豆のスープ

今日は大雪でしたね。
電車が混雑して帰宅が大変でした。

本日は黒ひよこ豆と干しダラを使った生パスタを紹介します。

パスタは卵入り。ひし形にカットします。

黒ひよこ豆 (Ceci neri) はプーリア州産です。2017年秋のイタリア展に出店していた光が丘興産で購入しました。

ギリシア時代、ローマ時代から黒ひよこ豆を使った料理は地中海沿岸にあり、日常的に使われる食材の一つでした。
しかしながら、黒ひよこ豆は調理の前に水に2日間浸す必要があり、また煮るのも2時間かかります。
こうして手間が掛かることから、イタリアの伝統料理ですが家庭料理からは遠ざかっておりました。

でも最近イタリアでは、黒ひよこ豆の人気が再来しております。
黒ひよこ豆は「スローフード」が守る伝統料理の食材の一つでもあり、また食物繊維と鉄分が豊富なため、妊婦さんが摂取する食材の一つとしても人気です。

あと、色が黒いことから、最近流行っている「ブラックフード」の食材としても利用できるんじゃないでしょうか。

黒ひよこ豆のスープ。

明日は雪の影響で、引き続き交通が混乱しそうですね。
皆さんお気をつけてください。

2018年1月14日日曜日

とみずく農園の有機野菜でピザ

本日はピザについて。

先月ですが、無農薬の有機野菜をネットで検索していたところ、長野県佐久市のふるさと納税の返礼品として「とみずく農園」の有機野菜を発見しました。
その有機野菜が届きましたので、これらの野菜を使っていくつかのイタリア料理を作りました。

届いた野菜は、キャベツ、白菜、かぶ(白・赤)、人参、じゃがいも(きたあかり、紫、赤)、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、大根(白、紫)、玉ねぎ、下仁田ネギ、ゴボウ、カボチャ。
17品目もありました!

サイトによると、とみずく農園の園主は、大学卒業後に青年海外協力隊でアフリカのニジェール共和国で農業振興活動に従事し、その後サラリーマン経験を経て、Iターンで佐久市に移住。標高が1000m近くある高原地帯で小さな農園を一人で5年間営んできました、とのことです。
「青年海外協力隊でアフリカ」「Iターン」「一人で農園経営」、すごくバイタリティーのある方ですね。


まずはピザから。
とみずく農園の玉ねぎとブロッコリーを使用。

生地にトマトソースを塗り、ブロッコリー、玉ねぎ、アンチョビ、パルミジャーノ、モッツアレラをのせて、焼き上げます。

ブロッコリー・玉ねぎ・アンチョビのピザが完成。マルゲリータと一緒に。

野菜の味が濃くてとってもおいしい!
野菜がおいしいと、調味料やオイルで調整しなくても、おいしいピザができ上ります。


次はゴルゴンゾーラとルッコラのピザ(このルッコラはとみずく農園の栽培ではありません)。


トスカーナのサラミのピザ。


Pizza は、イタリア語では「ピッツァ」と発音します。日本では「ピザ」という発音が根付いたのは、おそらく日本でのピザはアメリカ経由で普及したからと思われます。

下記の東京ガスのサイト「え! ピザとピッツァって違うの!?」でも触れられてます。
   http://tg-uchi.jp/topics/3190

youtube でも、英語の間違った発音「Learn English - 15 wrongly pronounced words in English (English lessons for speaking)」で取り上げられてますね。
   https://www.youtube.com/watch?v=YTpZroijiI4

でも、最近は日本でもネットや広告で「ピッツァ」と書かれているのをよく目にします。

尚、「ピザ」という発音は、トスカーナでは私の故郷の町「Pisa」を意味しますので、ピザを食べると聞くと、ドキッとします。


べリタリアのピザの料理教室が、18日(木) 10時30分より開講します(HPはまだアップされておりませんが)。ワンデイレッスンとして会員以外の方も参加できますので、よろしければご参加ください。ピザの生地作りからレッスンします。


2018年1月8日月曜日

ほうれん草の生パスタ Paglia e fieno (麦と干し草)

本日は、ほうれん草を生パスタの生地に入れた料理を紹介します。

まずは、卵入りの生地 (pasta all'uovo) を伸ばします。


次に、ほうれん草の入った卵入りの生地を伸ばします。

それぞれの生地をカットして、タリアテッレ (tagliatelle) にします。

茹でて、トマトソースとパルミジャーノと絡めてできあがりです。

上記のように、卵入りパスタとほうれん草入りのパスタを合わせたパスタ料理を「Paglia e fieno (麦と干し草)」と言います。


生パスタは、卵入りパスタ pasta all'uovo と 卵が入っていないパスタがあります。
卵が入っていない生パスタの場合、通常はセモリナ粉を使います。

一般的にはイタリア中北部、エミリア・ロマーニャ州やトスカーナ州以北では、pasta all'uovo がよく料理されます。他方、イタリア中南部では、セモリナ粉の生パスタが一般的です。

このような違いは、それぞれの生産条件や社会条件に起因しております。
まず、セモリナ粉のメインの栽培地は南部であること。
卵入りパスタはそもそも保存期間が短く、暑い地方では更に短くなること。
また、昔は卵はぜいたく品だったため、当時の南部の住民になかなか手が届かなかったことも関係していると言われております(もちろん現在は卵はぜいたく品ではなく、イタリア全土で安価に手に入ります。日本と同じですね)。

本日は生パスタについて。
A presto!

2018年1月1日月曜日

2018年おめでとうございます!

新年、明けましておめでとうございます。
今日から2018年! 日本での生活も16年目。
時が経つ速さに驚いてます。

日時が相前後しちゃいますが、エミリア・ロマーニャ州で大みそかに食卓に並ぶ定番の一皿、コテキーノとレンズ豆の料理です (Cotechino con le lenticchie)。


トスカーナ州でも大みそかはこの料理が最もポピュラーです。
レンズ豆をお金に見立て、それをたくさん食べて金運アップで新年を迎えよう、という願いが込められてます。

こういった縁起を担ぐ料理、日本のおせち料理にもありますね。勝負運と金運を招く栗きんとんや、まめに働けることを願った黒豆等、福をもたらす料理に願いを託す点は、日本もイタリアも全く同じですね。



本日は元旦。
お正月飾りとして、以前に子供が近所の工作教室で作った門松を玄関に並べました。戌のタオルはべリタリアの生徒さんからいただいたものです。

戌年は安産の年のようですね。年齢的に本当の出産は厳しいですが、素敵な活動を生み出す年にしたいです。

Felice Anno Nuovo!





2017年12月24日日曜日

子供たち自作のクリスマスケーキ

12月5日のブログで話しましたが、イタリアではパネットーネ (Panettone) やパンドーロ (Pandoro) などが、伝統的なクリスマスのスイーツ。
ですがここは日本。やはり子供にとってはイチゴのケーキがクリスマスケーキなようで、毎年自分たちで作ってます。


今年はけっこう凝りました。
上の子が図面を作成して、パーツをカット。下の子がそのパーツに合わせてクッキーの生地を型取りしていきます。





クッキーのおうちが乗ったかわいいケーキができました。


生クリームが足りないのは、ケーキを作っている間、子供たちがたくさんつまみ食いしちゃったから。
でも、お菓子を作りながらのつまみ食いはとっても美味しくて楽しい瞬間! 
私も子供の頃、つまんでましたね!

Buon Natale !













2017年12月18日月曜日

クリスマスイヴのメニュー ~べリタリアの料理教室~

12月15日にべリタリアで開催した料理のレッスンです。
この日のレギュラーコース、生徒さんが料理の写真を撮ってくれたので、紹介します。

12月15日は10月コースの3回目、テーマは Menu della Vigilia di Natale 「クリスマスイヴのメニュー」。

http://www.bellitalia.jp/cooking/mara/


前菜は2種類のビーニェ「Bigne salati due gusti」。 
ビーニェはシュークリームの皮のような生地です。

トレビツとリコッタのカンネローニ「Cannelloni al radicchio e ricotta」。
カンネローニはパスタです。

クリスマスのウナギ料理とポレンタ「Anguilla di Natale con polenta」。
このブログで先日取り上げたウナギ料理です。


レッスン中は手をたくさん動かします。


イタリアでは、クリスマスイヴの食卓に肉料理は上がりません。
だからこのレッスンの料理は3種類、全て「魚」を使ってます。











2017年12月5日火曜日

パネットーネ

勤務先べリタリアでの料理教室で、11月30日(木)はパネットーネ (Panettone) をテーマにしました。



http://www.bellitalia.jp/cooking/mara/


元々はミラノにおけるクリスマス用のお菓子でしたが、今はイタリア全土でクリスマス用のお菓子として食卓に登場します。

毎年、秋にミラノやローマでパネットーネのコンテストがあります。伝統的なパネットーネの部門やオリジナルなパネットーネの部門があり、お菓子職人達が腕を振るって競い合います。


パネットーネの生地はとっても手間と時間がかかります。
天然酵母を使用し、1回目の発酵は14時間。
その後、手を加えて1時間半発酵。そのまた後に手を加えて15分発酵。これを2回繰り返します。


第2段階として、オーブンの中で、温度を28度に設定し湿度が高い状態で7時間発酵させます。
最後に通常の室内の温度と湿度の中で1時間寝かせます。
その後、仕上げとして十字の切込みを入れます。
そうしてやっと、オーブンに入れて焼きます。

焼き上がった後、逆さにして12時間吊るし、完了です。


こうして手間を掛けて作り上げた生地は、独特の食感があります(日本のケーキやパンにはない食感かもしれません)。


イタリアでは、パネットーネを規定した法律があります。
この法律の条文を満たした材料と作り方、形でないと、店頭でパネットーネとして販売することはできません。


https://nam04.safelinks.protection.outlook.com/?url=https%3A%2F%2Fwww.ambientediritto.it%2FLegislazione%2Fconsumatori%2F2005%2Fdm%252022lug2005.htm&data=02%7C01%7C%7Cd67b13e9284f4478a85708d53be465ca%7C84df9e7fe9f640afb435aaaaaaaaaaaa%7C1%7C0%7C636480774495802870&sdata=ukvsCvxCFs84%2FvfKxkXue3XvAZjC9o6R0PwR7H76654%3D&reserved=0


イタリアでは、クリスマスと言えばパネットーネ。クリスマスに家族が集まった時に必ずあるお菓子です。
とっても手間がかかるお菓子のため、お菓子屋さんで購入する場合が多いのですが、最近は自家製のパネットーネに挑戦する家庭が増えているようです。